若いころは料理なんて大嫌い!作ってもらって食べるが当たり前だった。
20代には親の稼業を手伝おうと思い調理師免許も取得した。でも料理嫌いの根本は変わらなかった。
何しろ、味見が大っ嫌いで味覚がよくないせいなのか、甘い、酸っぱい、塩辛いがよく判別できなかった。
味見をちょっとしてわかるどころか、たくさん食べる、飲み込むで気持ちが悪くなったものです。
こんな調子だから料理なんて~と思い、野菜のカットや、揚げ物、天ぷらとか味見を必要としないことは進んでやりました。
あれから飲食店をやめてサラリーマン生活を30数年してきた。
新型コロナの影響で家に滞在することが多くなった時に転機がやってきた
家にずーとTVや映画を観ていても飽きるものです、なんかしようとスマホを見ていたら料理アプリが目に入る。美味しそうな料理が数々並ぶ。
これ作ってみようかと始めたのがきっかけで、どんどん面白さを感じ始めた。
自分が家にいる時間が増加したが、妻は勤め先が百貨店だったこともあって休みがあまりなく帰宅も遅い。
遅い帰宅の妻に料理を用意してもらうのを気の毒に感じて妻に代わり料理を始めた。
夕方16時くらいには何を作るかを決めて、買い物へ。
2人分なので買い物は小ロットのものを購入する、少ロットでも余ることに「もったいなさ」を感じながらも購入。
これが食品廃棄につながるんだろうなと思う、メーカーも小ロットにしたいものも多くあるんだろけど、そうすると単価が下がってしまい量を販売しないといけない課題も生まれる。難しいものだと感じます。
帰宅後は早速、アプリを見ながら調理開始。
洗う、温める、解凍する、切る、すりおろす、煮詰める、焼く、など等 まさに料理はすることがたくさんある。これはエンターテイメントだと思う。
一時の時間内であれもこれもと考えながら進めていく。
こんなに脳を働かせることはないんじゃないの?とさえ思う。
一般家庭のキッチンだからスペースには限りがあるので、使った食器などは洗い場へ置くが、溜まってくると洗う。
天ぷらなどをすると油の温度に注意しながら料理をする、ほんと脳は忙しい。
ある程度できてくると味見をする、味覚を働かせる番だ!
料理は五感をフル活用のエンターテイメントだ!
目、耳、鼻、皮膚、口で出来上がる料理を感じ始める
これがインスタント物や出来合いものを買ってきて食べるとどうなるか
一応五感を働かせて食べるんだろうけど、働かせ方が全然違うものではないかと思うんです。
ある本で読んだことのあるセリフを思い出す
「人間は料理をする生き物である、料理を発明したおかげで、人類は高度な文明を築いたという説がある。」(マイケル・ポーラン著「人間は料理をする」
何十年か以前に料理番組で「料理の鉄人」というものがあった。和食、中華、洋食の人が一定時間内で料理を仕上げて判定者が食べて優劣を競うものでした。まさに料理がエンターテイメントでした。
盛り付けには芸術的センスで見事なものが作られて料理人とは凄いな、と楽しみながら見ていたものです。
料理をするにあたっての素材選びも一つの楽しみの一つです。
どんなプロセスで作られたものなのか、加工食品なのか、生産者さんの思いがこもったものなのかなど等、ほんと料理は奥が深いと思います。
新しいものに挑戦するのも、すでに作ったことのあるものをアレンジして変化させるのもありで、無限に広がる料理の世界です。
料理を楽しみの一つのもっておくと退屈とは縁遠いものになると思ってます。