塩って日常生活で使うってこと料理をしないとあんまり触れることがないように思います。
外食した時に塩の小瓶を使うことも以前よりなくなってしまったと感じているのは私だけでしょか。
塩について耳にすることは「塩分の摂取量を注意しましょう」という健康情報が多いように思います。
そこで、本ブログは塩について書いています。
海は塩の宝庫
海は塩の宝庫だけど95%以上の水を追い出さないと、海水から、塩を取ることができません。
海水には約3.5%の塩分が溶けていて塩(塩化ナトリウム)でわずか2.7%ほどです。
塩は世界で年間生産が約2億8000万トン塩を生産されています。そのうち原料としては世界的に岩塩が主流で6割を占め、海水塩は全体の約3割です。
他には出来上がった塩を原材料として再加工する「再製加工塩」、ハーブやスパイスなどをブレンドした「シーズニング」、日本古来の「藻塩」があります。
塩を扮類するとで多くは「海水塩」「岩塩」「湖塩」「地下海水塩」に分類されています。
日本では周りが海に囲まれているのもあり、海水からの塩の生産が主流です。
これは日光や風など自然の力だけで海水を蒸発させて、塩を結晶させる天日塩田などになります。
能登半島の揚げ浜式などは有名です。
塩ができた背景
地球は、今から約46億年前に誕生したといわれています。
その頃の地球は、岩石がドロドロに溶けて熱く、溶けた岩石から、噴き出した中に水蒸気や塩化水素(塩素)が混じっていたといいます。
そして地球が冷え始めると、水蒸気は雨となって、地上に降り注ぎ、.この雨に溶けた塩化水素(塩酸)が大地にあったナトリウム分を溶かしながら、低地に溜まっていきました。そしてできたのは海です。
現在の海水にはいろいろな物質を合わせると前述しましたが約3.5%の塩分が溶けているといいます。
その塩分の約80%は塩化ナトリウム(塩)で、後の約20%のほとんどは、塩化マグネシウム(にがりの主成分)、硫酸マグネシウム(エプソム塩)、硫酸カルシウム(石コウ)、塩化カリウムなどが占めています。
これらは全て塩の仲間なんです。
その他にも微量ですが、金、銀、ウランなども溶け込んでいます
塩とはどんなもの
海水は地球にあるほとんどの元素を含んでいるといわれています。
塩、塩化ナトリウムは、プラスの電気を持ったナトリウムイオンとマイナスの電気を持った塩化物イオンが互いの電気の力で結びついてできています。
イオンとは電気をもった原子や分子のことで、電子顕微鏡では見えないくらい小さなつぶです。この粒が規則正しく並んでいるものをイオン結晶といいます。
塩は、人が健康に生きるために大切な働きをしていますので次は塩は人間にとって大切な話を続けます。
赤ちゃんが育つ羊水
人間の体の中の塩分は0..9%の濃さで血液の中にあり、常に一定の濃度に保たれています。
赤ちゃんがお母さんのお腹の中で育つ環境の羊水はなんと、海の水と同じ組成で塩分を含んでいます。
体液の浸透圧
人間の体の中で栄養を小腸を通して血液中に運び入れたり神経細胞で刺激を伝達したりする時などには、細胞の内側と外側で体液の濃度差が必要となります。
この濃度差を浸透圧といって体液の浸透圧のつり合いを保つために大切な働きをしていますが、塩はこの浸透圧を調整するのに欠かせません。
体の調整
さらに塩では塩酸(胃液)に姿を変えて分泌され、食物の消化や殺菌を担う筋肉の働きを整え、汗を出して体温の調整をしています。
一方、体内の塩分量や汗と一緒にこれから外に排出されますが、体液中の種を一定に保つのに、腎臓が調整しています。
大量の汗や下痢などが、腎臓を経由せずに体から失われてしまうと、ときには、脱水症状を起こして死亡することがあります。
また体の隅々にまでいきわたる神経伝達を助けるほかに体をアルカリ性に保つ働きもあります。
これは新陳代謝の基礎機能や筋肉、骨、血液などを構成したりするなどの生命維持活動には欠かせません。
大量の発汗や極度の減塩をすると、体内の塩分濃度が低下して血圧をあげるホルモンが分泌されて倦怠感、無気力、痙攣、嘔吐などの症状が出てきます。
このように人にとって塩がなければ生きてはいけませんし不可欠な存在なのです。
塩の生産
製法によって何が変わるのかというと以下のような違いが出てきます
①粒の大きさ
②結晶の形
③水分量
④成分のバランス
どのような製法になるかで、違いが出てきます。
海水塩は塩分濃度が3.4%前後を最終的に20~30%まで濃くして濃縮していくことになります。
どのくらいの海水から塩が獲れるかをわかりやすくすると、小さじ1杯(5g)の食塩をつくるのは約186mlのコップ1杯分の海水が必要といいます。
従来日本では、太陽と風の力を借りて、海水を濃縮し、最終的に手を入れて炊き上げる方法が伝統的にとられてきました。
この太陽と風の力を借りて行う生産は、天候によって左右されてしまい生産量に大きく影響が出てきます。
それに変わり登場したのが、当時の塩の専売公社が、イオン交換膜法という手法を作り出しました。
これは塩田にかわり、天気に左右されない工場で恋塩水間水を作る方法がイオン交換膜法です。
海水の中で塩はプラスの電気を帯びたナトリウム、イオンとマイナスの電気を帯びた塩化物イオンに分かれます。
海水に電極を差し込んで電気を通すと、+気温は、マイナス曲に、マイナスイオンはプラス極に向かって移動します。
この電気的な性質を利用し、+のイオンだけを通す巻くと、マイナスのイオンだけを狭くを交互に並べた水槽を作りそこに回数を入れて電気を通すと塩分が濃くなる部屋と薄くなる部屋が1つおきにできます。
塩分の濃い部屋の塩水を集めて、煮詰めると塩が出来上がります。
これは日本独自の技術です。
(塩図鑑 青山志穂著より抜粋)
しかしこちらの方式は化学的に作られたと言うことで、化学塩と呼ばれる事のゆえんともなっています。
なぜならば、塩素とナトリウムを効率よく抽出すると言う事は、それ以外のすべての成分を不純物として排除してしまうからです。この時から使用は限りなく塩化ナトリウム(NaCl)に近づくことになりました。
イオン交換膜法で作られた塩は、食塩は99.58%が塩化ナトリウム(NaCl)と言う超高純度仕様となっています。
回収には主成分である塩化ナトリウムの外塩化マグネシウム9.6%、硫酸マグネシウム6.1%濃度の精霊成分の鉄漫画、コバルトなど60種類以上の元素が含まれています。
つまり、塩化ナトリウム(NaCl)の純度が高くなるにつれて味に複雑さがなくなり、塩辛さ一辺倒になるのは感応検査をするまでもなくわかります。
「食塩」というのは(財)塩事業センターがイオン膜濃縮で作った塩化ナトリウム99%以上の塩を指し、商品名です。(赤いフタの食塩)
塩作る過程にできるにがりとは、主に塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムのことです。そこに成分が含まれています。
いい塩ってどんな塩?
塩は目的によって変えると良いといいます。
何に使いたいかどういう風に食べたいのかによって、印象が違ってくるからです。
例えば、揚げ物のつけ塩、油分をさっぱりさせたいとき、脂の甘みを感じながら、こってり食べたい時などによって塩は変わります。
また、冷やしたトマトの甘みを引き出したり、スイカの甘みを引き出すなどの場合。
減塩しようとする場合は食材の風味にぴったりに合わせる時は、塩の量が少なくてもしっかりと効くナトリウム構成比の低い塩などを選ぶと良いでしょう。
おもてなしに使う時や食卓賑やかにしたいときには、彩り豊かなハーブや花の入ったものや、お茶と合わさったものは食卓を華やかにしてくれます。
人の味覚と塩の関係
人間には味覚の五味があります、塩味、酸味、苦味、甘味、うま味ですが、塩味だけは代替えするものがありません。食材の味を付けるソースやドレッシングなどとは違い、塩は塩味だけで素材そのものの味を強調して全面に押し出すことができます。
塩は製法にも違いが出ますが、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、カリウムなどを構成し1日100mg以上の摂取が必要なミネラルが含まれています。
塩には無機質で腐敗菌が生きるための養分を含んでいません、そのため、賞味期限や消費期限はなく食品表示は不要になっています。
お酒を飲んだ後に、濃度1%程度のコップ1杯の水がアルコールで利尿作用が進み、体内のミネラルバランスを崩したのを修復します。翌朝スッキリと起きられるようです。
食材・料理をおいしくする塩の作用
相乗効果
同質の味を持つ2種類の物質を混ぜ合わせた時に単独の味より味を強く引き出す
例として鉄分を含む赤身の肉に鉄分を含む岩塩を入れるなど
対比効果
味の異なる2種類の食材を同時に、または継続的に与えた時、一方の味が強められる現象
例えば、スイカに塩をかけると甘味を引き立てるなど
抑制効果
味の異なる2種類以上の物質を混ぜ合わせる時に、一つあるいは全ての味が弱く感じる現象
例えば、コーヒに塩を入れるとまろやかなになるなど
成分による塩を味わい
ナトリウム始めミネラルの含量によって味わいが変わります。
塩の作用
塩には多くの作用があるので次に列記します。
・腐敗を伏せぐ
・酸化酵素の働きを止める 食材の色や鮮やかさかを保ちます。
・発酵を調整し、それぞれの微生物に最適な環境をつくることができる
・たんぱく質に作用する 加熱されたたんぱく質を凝固するのを促進する
・たんぱく質を溶かす作用もある
・肉や魚の下ごしらえに塩を振るのはうまみを含んだ肉汁が流れるのを防ぐ作用がある
・生クリームに塩を一つまみ入れると、きめ細やかな角でコクが増す、味が濃厚になる
・塩加減で美味しく感じる濃度は決まっており、約0.5%~3.0%といわれる範囲になる
〔振り塩〕塩を直接食材にかけること、これは塩の持つ浸透脱水作用で食材から水分を引き出しうまみを凝縮したりして食材の表面を固め、うまみの流失を防ぎます。
〔たて塩〕塩分3%の塩濃度にした塩水を使って野菜や果物の色止め、保存などに使う
塩の活用について
塩は料理以外にも活用の方法があります、次に列記します
・容器の匂いを取る
匂いを取りたい容器にお湯で塩を溶かしたお湯に1晩付けておくことで匂いが取れます
・鍋の焦げに塩をたっぷり振りかける、10~15分のスポンジで汚れを落とす
・木製家具についたコップの後を少量の塩を振って、塗れたスポンジでこすると取れる
・塩水で鼻をすすぐと粘膜に付着した汚れが綺麗になります。
・水200mlに一つまみの塩を入れてうがいをすると、喉の痛いを緩和します。
塩の美容効果
・湯船に入れて代謝アップ
200ℓの平均的なバスタブに一つまみの塩を入れる。
ナトリウムの効果で抹消血管の血流がUPし体の芯から温まります。
発汗を促し、デトックス、疲労回復、風邪予防にも効果的です。
マグネシウムが多い塩を入れると湯あたりが柔らかくなり、セラミドの生成を促進します。皮膚のたんぱく質がマグネシウムと結びついて皮膚を作りますので乾燥を防ぎます。
硫黄が多い塩は、デトックス効果があり、角質を軟化させて除去しやすくなります。
・古くなった角質に小粒の塩をでマッサージするのが効果的。
この場合は湯船に温まった後にすることが大切ですよ、やりすぎはよくありません。やりすぎると皮膚を痛め、色素沈着の恐れがありますので注意が必要です。
・塩で毛髪を洗うシャンプーの後、大さじ1杯の塩で頭皮をマッサージすると頭皮から脂が出てきます。
・塩磨きで歯頚がキュッとしまります。指の腹に塩を載せて歯茎をマッサージします.歯磨きについて洗うと歯茎を傷める恐れがありますので注意してください。
塩に含まれる塩に体への作用をまとめると
〇ナトリウム
末梢血管の血流を促進します
〇マグネシウム
体内の300種類もの酵素の作用に関与したんぱく質や皮膚の代謝のも必須の成分で皮膚や粘膜を保護する役割です
〇硫黄
たんぱく質やアミノ酸の構成要素となるため毛髪や皮膚、爪には欠かせない成分、ビタミンB1やパントテン酸と結合して補酵素となり糖質の代謝を促します
〇亜鉛
老化原因の活性酵素の過剰発生を抑制し、細胞の生まれ変わりに必要な働きに関わります
まとめ
塩ってすごいですね
こんなにすごいものなのに以外と目立ちませんね。塩分を控えるという話が全面にでてしまうと塩は悪者に感じてしまいます。
塩と自分は摂っていないと思っても加工食品を食べていると意外とたくさん体に入れているかもしれません。この加工食品の隠れ塩分は注意しないといけないと思います。
購入時には食品表示の食塩相当量をチェックすることをおススメします。
あとは購入時、どんな製法で製造された塩なのかをちょっと気にして購入することが自分の体には良い効果を生む可能性がありますね。
塩とっても興味深い基本のものです。